ご挨拶

私は新資本主義研究会の成立経緯を知りません。話をすることを頼まれたのが最初です。誰からかも確かではありません。多分、横浜国大の経営学の稲葉教授からでしょう。その時、新資本主義の「新」の意味として、戦後、木川田さんが同友会でかかげた考えを述べられ、それに共感し、話すことを引き受けました。現代の言葉で言えば、ストック・ホルダー・キャピタリズムを否定し、ステーク・ホルダー・キャピタリズムです。従業員、地域社会への責任を重く見、経営者の社会的責任を強調する考えです。こうした戦後盛んだった考えが、年々衰えていく中でレジストしていく、そこに研究会の意義を見出すところに、会の存在理由があったのです。

                                                         伊東 光晴

 

新資本主義研究会の活動61年目に際して

 長い間、当研究会で指導者として支援いただいた、伊東光晴先生には学部時代(法政大学経済学部)指導を受けました。その後、縁あって、再び先生の指導を受ける形で研究会活動を続けてまいりました。新資本主義研究会は、本年で61年目を迎えます。この間先人たちの努力により、60年間財界人のための勉強会として存続できてきたことに感謝し、心より敬意を表します。しかしながら、現在の代表世話人である池野は、当会の活動趣旨のひとつである、限られた、主として財界人、大学研究者等の内々の情報交換を行う会の活動は、新しい時代を迎え終焉しつつあると考えています。現在は、IT時代を迎えており、誰にでも情報はオープンで、入手しやすい時代になっているからです。

 新資本主義研究会も含めて既存の多くの勉強会、情報交換会は自己研鑽、人脈つくりも合わせて行われてきました。多くの勉強会の形式は、講師主導であり一方的な形式をとることが多かったように思われます。今後は、講師と出席者の間で双方向、ディベート式を取り入れる必要があると考えています。価値観の多様化の時代の中で、当会も変革を恐れず、新しい形の勉強会を、市民を対象に、推進してまいります

 ウェブサイト等で入手できる情報、知識には限界があります。それを補うのは、いつの時代でも人と人とのつながりを大切にし、あらゆるジャンルの人たちを受け入れ講師、出席者が知識のネットワーク化を図ることです。

 また、次世代を育てる、ないしメンバーとジュニアが交流する活動を通して、シニアが経験してきた知見を申し送りして、次世代を育てる活動も重要であると考えています。

 伝統ある会の精神を新しい形にして、活動を続けます。諸氏の引き続きの支援、参加を賜れば幸いです。

                       新資本主義研究会代表世話人 池野健一